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デザイン・開発の工夫

【サイト制作の落とし穴⑥】打ち合わせ時の「お任せ」に潜むリスク

■「おまかせで大丈夫です」が生むすれ違い

保育園や幼稚園のホームページ制作では、打ち合わせの際に「デザインはおまかせで大丈夫です!」という言葉をよく耳にします。
一見スムーズに進みそうですが、実はこれが後々のすれ違いやトラブルにつながることもあります。

「おまかせでいい」と言っていたのに、完成したホームページを見て「思っていた雰囲気と違った」「もっと柔らかい印象にしたかった」と感じてしまう──。
その原因の多くは、制作前の“イメージ共有”が十分でなかったことにあります。

“おまかせ”という言葉は、制作者にとっては「方向性を自由に決めていい」というサインに聞こえます。
一方で依頼側にとっては「プロが良い感じにまとめてくれるだろう」という期待。
この小さな認識のズレが、のちに「なんか違う…」という結果を生みやすいのです。

■“おまかせ”がうまくいかない理由

「おまかせ」とは、いわば“基準を相手に委ねる”こと。
ところがホームページ制作には、明確な正解がありません。
“かわいい”も“明るい”も人によってイメージが違うため、共有がないまま進めると、制作側と依頼側の間に小さなズレが生まれてしまいます。
そのズレが積み重なると、最終的なデザインや構成の方向性に差が出てしまうのです。

また、もうひとつの落とし穴が「途中での方向転換」。
当初は「おまかせでOK」と言っていたのに、制作が進むにつれ「やっぱりこの色が好き」「このイラストをメインにしたい」など、好みを反映させたくなるケースは少なくありません。
もちろん意見を出してもらうことは大歓迎ですが、途中から大きく方向を変えると、デザインの統一感が崩れたり、公開時期が遅れてしまったりすることもあります。

実際、「一度完成したトップページの雰囲気を全体的に変えたい」となると、他のページのレイアウトもすべて見直しが必要になることも。
このように“おまかせ”スタートは、一見楽に見えて、後から余計に時間と労力がかかってしまうことが多いのです。

■伝えることは“指示”ではなく“共有”

とはいえ、「デザインのことはよくわからないから、おまかせしたい」という気持ちは当然です。
ですが、制作において大切なのは、“細かい指示を出すこと”ではなく、“目的を共有すること”です。

たとえば、

  • 「保護者に安心感を持ってもらいたい」

  • 「職員募集ページを見て応募が増えるようにしたい」

  • 「園の雰囲気を温かく伝えたい」

といった目的や方向性を最初に共有してもらえるだけで、制作側の提案の質がぐっと上がります。

また、「この写真の雰囲気が好き」「このサイトの色づかいが良い」といった参考イメージをいくつか見せていただくのも効果的です。
言葉だけでは伝わりにくい「感覚」を、視覚的に共有できるため、完成形のズレが少なくなります。

結果的に、後から「やっぱり違うかも…」という修正も減り、統一感のあるホームページに仕上がります。

これは、保育園や幼稚園のホームページ制作だけでなく、企業サイトや採用サイトでも同じ。
“おまかせ”をやめて“共有型の打ち合わせ”にするだけで、仕上がりの完成度は格段に上がります。

■“任せる”と“おまかせ”は似て非なるもの

“おまかせ”と“任せる”は似ているようで、実はまったく違います。
おまかせ=「すべてを委ねる」
任せる=「目的と方向性を伝えた上で信頼して託す」

この違いを理解しておくだけで、制作の進行も仕上がりも大きく変わります。
制作会社は、園の想いを形にするパートナーです。
「どう見せたいか」「誰に届けたいか」――その部分を共有してもらうだけで、デザインの解釈がより深まり、園の魅力がより伝わるサイトになります。

保育園・幼稚園ホームページ制作で失敗しないためのポイントは、
“おまかせ”ではなく“任せられるパートナーシップ”を築くこと。
最初の打ち合わせで少しでもイメージを共有しておけば、完成までの流れもスムーズになり、納得度の高いホームページに仕上がります。

■最後に

「おまかせ」は便利な言葉ですが、実はサイト制作を難しくする“落とし穴”のひとつです。
言葉にするのが難しいイメージも、方向性や目的を共有するだけでぐっと形になりやすくなります。
信頼して任せることと、すべてをおまかせすることの違いを意識しながら、園の想いが伝わるサイトを一緒に作っていきましょう。

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この記事を書いた人

喜多 真輝央

ディレクション、WEBデザイン、コーディング、バックエンドエンジニア、カスタマーサポートなどの、WEB制作から保守運用まで10年で600以上の案件に携わってきました。
現在はWEB制作部門全体の責任者としてチームのマネジメントや業務効率化、新商材の開発やお客様満足度のさらなる向上に取り組んでいます。

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